「健康のために走り始めたい」「ダイエットを成功させたい」……そう思って走り出したものの、数日で膝が痛くなったり、息苦しさに耐えられず挫折してしまった経験はありませんか?
ランニングには初心者が知っておくべき理論とコツがあります。
これを知っているかどうかで、ランニングが苦痛な修行になるか、人生を豊かにする最高の習慣になるかが大きく変わります。
この記事では、準備からフォーム、メンタル維持までを網羅的に解説していきます。
なぜいきなり走ってはいけないのか?

思い立ったらすぐ走る、それ自体はすごく良いことです。
ただ、準備なしにいきなり走り出すのは、実は膝や腰を痛める一番の近道になってしまいます。
ランニングの着地衝撃は体重の約2〜3倍に達すると言われています。
20歳を過ぎてから運動習慣がない場合、下半身の筋肉は年々少しずつ減っているため、その状態でいきなり走り出すと膝が痛くなるのは当たり前のことなんです。
まずはウォーキングから始めることをおすすめします。
走らなきゃと思うと気が重くなりますが、ゴミ出しのついでにちょっと歩こうくらいの気持ちなら誰でも始められます。
歩くことを妥協と考えず、立派なトレーニングとして取り入れてみてください。
初心者が揃えるべき3つのアイテム

道具選びは形から入ることではなく、怪我の防止と快適性のために大切なことです。
まず最優先で揃えてほしいのがランニング専用シューズです。
普通のスニーカーとランニングシューズの最大の違いは、衝撃の緩和と足の保護機能です。
初めてのシューズはネットだけで決めず、実際に店舗でプロにフィッティングしてもらうことをおすすめします。
自分の足に合ったシューズは、足底筋膜炎などのトラブルを防ぐことにつながります。
女性の方はスポーツブラも重要です。胸の揺れは痛みだけでなく、形の変化の原因にもなります。ホールド力の高い専用ブラを着用するだけで、走りやすさがかなり変わってきます。
スポーツタイツも、ピチピチで恥ずかしいと思うかもしれませんが、初心者にこそ使ってほしいアイテムです。膝や腰をサポートしてくれるので、翌日の筋肉痛や怪我のリスクを下げてくれます。
走る前の数分間が大事

走り出す前の準備で、怪我のリスクをぐっと下げることができます。
まず自分の筋力を簡単にチェックしてみてください。
高さ40cmの椅子から、片足でゆっくり立ち上がれますか?これができない場合は、まだ走るための基礎筋力が不足しているサインです。
その場合はスクワットやウォーキングから始めるのがおすすめです。
膝痛の原因の多くは、着地時に骨盤がグラつくことにあります。
お尻の横の筋肉(中殿筋)に手を当てながら、斜め後ろに足を上げる動作を繰り返して筋肉を目覚めさせてあげましょう。
ストレッチは静止した状態で伸ばすよりも、関節を動かしながら行う動的ストレッチがおすすめです。
肩甲骨、股関節、アキレス腱をしっかり動かしておくと、走り出しがぐっとスムーズになります。
ニコニコペースで走ろう

ランニングは苦しいものというイメージは、ペースが速すぎるだけかもしれません。
隣の人と笑顔でおしゃべりできるくらいのゆったりしたペース、いわゆるニコニコペースがおすすめです。
このペースが脂肪燃焼効率が最も高く、心臓への負担も少ない理想的な強度と言われています。
走り方のコツとしては、1分間に180歩を意識して小刻みに足を動かすと大股になりにくくなります。
着地はかかとからドスンと落ちるのではなく、足の裏全体で地面を捉えるイメージです。
息が苦しくなったら吸うよりも吐くことを意識してみてください。
吐き切れば自然と新鮮な空気が入ってきます。
腕を振るとき小指を外側に向けるようにすると、胸が開いて呼吸がさらに楽になります。
年代別・最適なスタートの仕方

20代〜40代の方はリフレッシュや体型維持が目的の方が多い世代です。
朝の20分ランで一日のリズムを作ったり、夜に音楽を聴きながら自分の世界に浸るスタイルがおすすめです。
40代〜50代以降の方は、着地衝撃への耐性が変わってくる世代なので、上下にぴょんぴょん跳ねるより、上下動を抑えた水平移動の走りを意識してみてください。
全世代共通として、最初は週2〜3回・各15分程度で十分です。
同じ距離を2週間続けられたら、体が慣れてきたサイン。距離を伸ばすのはそれからで大丈夫です。
習慣化するためのメンタル術

RuntripやASICS RunkeeperなどのアプリはGPSで走ったルートや距離を記録してくれます。
今月これだけ頑張ったと数字で振り返ることができるので、続けてきた実感が持てるようになります。
いつも同じ道を走る必要はありません。一つ隣の駅で降りてみたり、曲がったことのない角に入ってみたり、近所の探検のような感覚で走るとワクワク感が続きます。
今日は休むと決めた日は、その時間を全力で楽しんでください。休むことはサボりではなく回復です。
途中で歩いてしまっても、それも立派なトレーニングの一部なので、自分を褒めてあげてください。
ランニングがもたらしてくれるもの

ランニングを続けていくと、体の変化だけでなく、心にも嬉しい変化が起きてきます。
有酸素運動は脳の血流を増やし、ネガティブな感情を抑えてポジティブな思考を引き出してくれます。仕事のアイデアが走っているときに湧いてくる、という経験をしている方も多いです。
アプリやイベントを通じて共通の趣味を持つ仲間と出会えることも、ランニングの魅力のひとつです。
また、走り始めの1〜2kmはプロでも一番苦しい時間と言われています。
血液が全身に回りきっていないためで、体の仕組み上仕方のないことです。スローペースでやり過ごせば、必ず楽になる瞬間がやってきます。
まとめ

ランニングは特別な才能が必要なスポーツではありません。
まずは5分歩く、お気に入りのシューズを履く、ニコニコ笑えるペースで進む。それだけで、もうあなたはランナーの仲間入りです。
3日に1回でも、細く長く続けていくことで、数ヶ月後には今よりずっと健康でポジティブな自分に出会えるはずです。
今日は外の空気を吸いに、軽い気持ちで一歩を踏み出してみてください!



